『戦場の科学』数学監修者

同書の数学監修者が決まりました。
桐野健智氏です。 略歴は、東京大学大学院 工学系研究科  修了 工学修士です。

数式のチェックのみならず、グラフなどの見せ方も数学的な見地からご意見を頂いています。数式に慣れていない方でもグラフであれば、一目瞭然。のはずが、分かりにくいものがあったりします。これをななおしています。

論旨の組み替え、定義の明確化などもあり、順次監修が進んでいるとのことです。

高等数学に遠ざかっていた方でも、グラフと説明文で理解が及ぶようにまとめるつもりです。

乞うご期待。

制作中の書籍の紹介①

今期刊行予定の『戦場の科学』の一部を順次紹介していこうと思います。本書では、カウンターフォース戦略とカウンターバリュー戦略について語っている章があります。
戦力と工業力(生産力)を比較すると戦力が優位ですから、戦力を先に潰す戦略(カウンターフォース戦略)が有効であると本書では解説し、数式で証明していきます。
戦力が相対的に弱く、生産力が強い国が勝つことは通常ない、と著者は述べています。時間があれば生産力が戦力を生み出すので、この限りではありませんが、通常、戦力に優位に立つ者はその時間的余裕を相手に与えません。
対して、カウンターバリュー(カンターシティ)戦略は、敵の生産力を削減し結果として敵戦力の減衰を狙う戦略です。この戦力を採用し、相手方がカウンターフォース戦略を採用した場合、後者が有利(一定の条件のもと)となることなども説明されています。
なお、この理論が出て来たのは、第二次世界大戦中から冷戦期の話です。
それ以前のスペイン内戦でのゲルニカ空襲、日本による重慶爆撃、ナチスドイツによるロンドン空襲などは、抗戦の意志を挫くことが主たる目的であり、こうした戦略とは無縁の話となります。
今後も本書のエッセンスを簡単に説明し、皆様のご購入にあたっての検討材料としていきたいと思います。